秋の香り

松茸

秋の香りと言えば、松茸。松茸といえば、香りが命です。日本では古来よりその香りの良さから、「万葉集」などの和歌に詠まれています。
『万葉集』巻十:「高松の この峰も狭に 笠立てて満ち盛りたる 秋の香のよさ」というその香は、疲労回復や精神安定にも効果があると言われています。
夏が終わり、走りの松茸を食べると身体の冷えを予防してくれます。気になる美容効果は、『ビタミンB群』 が豊富に含まれていますので、脂質がエネルギーとして燃やす時に大切な役割をします。特にダイエット中は腸内環境を整え、体内の不要物質を排出する働きがアップし、脂肪の代謝を助けコレステロール値が下がると言われています。
夏の紫外線を浴びたお肌の再生能力の低下が気になったら、お肌の細胞の生まれ変わりを促進する『ナイアシン』が松茸から取れるのです。
ナイアシンを摂ることにより、細胞の生まれ変わりを意識的にサポートし、ターンオーバー能力を増強。美味しい松茸で、肌トラブルだけでなく、エイジングケアに。
皮膚だけでなく粘膜も同様なので、髪・爪などの細胞の再生に働き、口角炎や口内炎も予防も粘膜を保護する効果があります。パソコン・スマホでの目の充血や、疲れ目の改善にも効果大。
コラーゲン生成を助ける働きのある『パントテン酸』、新陳代謝を活発にして、タンパク質の生成や合成で、お肌の細胞の成長を促す『葉酸』等も含み秋の香は美容食と言えるでしょう。

サウジアラビアのデーツ

SONY DSCSONY DSCサウジアラビアからデーツのお土産です。中東では広く一般的に食されていますが、実は400種ともいわれるほど色々な品種のデーツがあるそうです。中でも、中東の人達が認めるのがこれ、サウジアラビア産のこの種類が美味しい。わざわざサウジから、冷蔵で持ってきて下さったのは、味が変わってしまうからとか。我が家で毎日食べるデーツに比べ、何とも言えず上品な甘さです。デーツは、なつめやし(Phœnix dactylifera)ヤシ科の植物です。フランスではアルジェリア産やチュニジア産を食べられています。私の師匠から聞いたデーツに関してのメモが残っていました。
栄養価がとても高く、クマリン、ビタミンA、D、B1、B2、C、リン(100gあたり50mg)、カルシウム(100gあたり71mg)、鉄分(100gあたり3.6~5mg)、マグネシウム(100gあたり63mg)が含まれています。性質は、筋肉と神経の強壮作用があり、スポーツの後に最高の栄養補給の食品です。もちろん、ミネラルの補給にも最適。成長期、病後回復期、妊娠時は、なつめやし1リーヴルで、1日250mg必要とされていて、マグネシウムが300mg摂取できるそうです。老化防止作用があるそうです。
イチジク、ブドウ、と共に、「呼吸器疾患に効く4つの果物」のうちのひとつとされています。日本でもデーツを広めたい私です。
使い方
‐果物としてそのままで。(フレッシュな物が現地で売られています)干して毎日栄養の補給に。
‐粉末にした種を0.50gずつの薬包にして:1日8~10包を飲むことをフランスの研究者が勧めていました。カルシウムの補給だそうです。
なつめやしの粉末は、遊牧民が用いる粉のひとつ。種を砕き、ゆでて柔らかくしたものは、馬やラクダ、ロバ、ヤギの飼料だったようです。
料理ではなつめやしの汁、あるいは蜜は、砂糖の代わりになります。我が家は白いお砂糖の代わりにデーツ蜜を良く使います。
-お香として干しデーツの実にフランキンセンス、ブラッククミン、ローズのエッセンスを入れて日陰で干して使います。

ベジテラピー アンズ

アンズ
アンズの季節です。
そのまま食べるだけでなく、干したアンズもミネラルがたっぷり含まれていますので、美味しく食べてお肌にも良いです。アンズの実は、適度な甘みと酸味を持っていますので、ジャムもお薦めです。酸味の主成分はリンゴ酸、クエン酸などの有機酸で、甘みの成分はブドウ糖、果糖などから成っています。ビタミンAが多く、リン、鉄分などのミネラル類も豊富に含まれています。
昔から、アンズは冷え症によく効くといわれます。果肉に、体を温める作用があるからです。1年通じて干しアンズはありますので、を毎日数個食べるだけで冷えも改善です。冷房を使うこれからの季節にアンズを!

ベジテラピー インゲンマメ

いんげんまめ6月から9月まで、特に今頃に出回るインゲン豆が大好きです。
実は日本で売られているインゲン豆の多くはオマーン産が多いのです。日本が輸入する生鮮サヤインゲンの約9割がオマーン産だと言う事はあまり知られていません。
オマーン湾に面した近くに大きな山脈があります。その山からの水や湧水、地下水等を利用し、首都マスカット市北西80キロのSawadiの近くに320ヘクタールもある灌漑施設で栽培されています。
オマーンにはファラジ(falaj)と呼ばれる地下水路を利用した灌漑システムがあります。そのファラジがオマーン国内には生活用水や農業用水の供給のために3000以上もあるそうです。砂漠にオアシスはつきものですが、オマーンの各地でも、意外に水の豊富なところを良く見かけます。
ワジ(涸れ川)の近くや,険しい山々の谷間に,ナツメヤシの木々が生い茂り、ふんだんな湧水や地下水があることを示しています。そういえば、私のフランキンセンスも砂漠のワジにあります。

前置きは長くなりましたが、そんなインゲン豆はフランスでもマルシェでよく見かけます。フランスではとても安く、1キロで買う方が多いです。

ヴァルネ博士のインゲン豆のダイエットサラダ。
1キロのインゲン豆を3センチにカットして、スライスした玉ねぎと一緒に茹でます。そして、ボールでレモン半分の汁と卵の黄身1個と塩、胡椒で味を整えて、茹で上がりましたら、混ぜて出来上がり。とても美味しいです。いくら食べても太らないインゲン豆サラダです。

キュウリで保湿 ベジテラピー

きゅうり③

梅雨の時期に入りました。憂鬱な湿気が多くジメジメとした空気ですが、6月から梅雨明けの7月までは、気温も高くなり新陳代謝が活発になります。夜更かしのせいか、朝起きたらお肌がくすんでしまった、なんて経験はありませんか?睡眠中、湿気で汗をかいて、過剰な皮脂分泌で汚れが毛穴に溜まってしまったのです。ついついこの時期、除湿や冷房のかけ過ぎでお肌の水分が奪われがち。そんな時には、私流ベジテラピー。冷蔵庫の中にあるキュウリを使った浄化をします。よくキュウリをスライスしてお顔に乗せる場面をスパ等で体験した方もいらっしゃると思います。キュウリのスライスは皮脂分泌を調整するだけでなく、夜のキュウリパックはお肌のPhを調整してくれます。勿論、浄化だけではなくモイストライジングケアにも抜群です。冷蔵庫のキュウリで是非お試しを。

elle online 7月のベジテラピーでは、キュウリの美容効果を掲載します 

ホワイトアスパラガスでキレイ

ホワイトアスパラ

季節の野菜が箱ごと届きました。アスパラガスに含まれるアスパラギン酸、β-カロチン、ビタミンB2、ビタミC、鉄分が、皮膚の新陳代謝を促し、張りのあるお肌にしてくれます。ニキビやシワ、日焼け等の肌のトラブルにも良いです。またルティン、ビタミンB1、B2が体内の不純物を除去するために血行が良くなり体内に美容成分をお肌に届けやすくします。さらに、ダイエットをしたい方はアスパラガスのルティン、ビタミンB1、B2が脂肪を分解するのでダイエットには最高の野菜です。又、アスパラガスに含まれるクロロフィルやビタミンEが抗酸化作用を発揮し細胞の酸化を防ぐため老化防止が期待できます。

ELLEオンラインのベジテラピーの記事も合わせてご覧下さい。

春の美菜 京たけのこ

筍
私の大好きな筍の季節もこの連休で終わりました。京たけのこは絶品です。実は300年の歴史を持ち、春の味覚の王様だと思います。この筍は、京都洛西の樫原の優良種です。噛みしめると香りが良く、甘みが口の中に広がります。そして、繊維を感じないのもこの筍です。
筍は、親である竹から地下茎を通じて栄養を吸収するので、どこで育った竹かが大切です。母が関西出身なので、筍と言えば京都が大好きなのです。
この筍、生で薄切りにして、サラダや和え物に、あるいは輪切りにして田楽や揚げ物に。末広にすれば、椀だねや、わかめと炊いたり。真ん中は乱切りにして筍ご飯に、そして下部は千切りにして炒め物。一番下の固いところは、おろして片栗をつなぎにして揚げる。姫皮は、吸い物の具や味噌和え等に全てを使えるのも京たけのこ。朝堀した筍です。現地では茹でないでそのまま調理して頂きますが、東京に送られてきた物でも、京都のたけのこは米ヌカを使わなくても、短時間でゆがけるのも便利です。筍を煮るにしても、煮汁をしみこませないように注意深く、白く煮あげて頂くのが美味しい秘訣。

ヒカリヤ

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極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理、と言ったら褒め過ぎかもしれませんが、松本の持つ文化的な厚みとの合わせ技なら、間違いなく星2つ。しばらくぶりにこの町を訪れ、ブラブラと散策してみました。従来から言われるこの町の魅力、お城をはじめ音楽や山(町のどこからでも見える雪を頂いたアルプスには山ガールでなくても魅惑される)以外にもこの町は楽しそうなのです。あちこちに湧水があり水がおいしい。だから、大好物のお蕎麦も美味しい。都会ではめっきり見られなくなってしまった昔ながらの喫茶店も点在し、松本は一人歩きに調度よいサイズの町です。
さて、今回のヒカリヤ ニシは、その土地、場所の特色を活かしつつ、シェフのポリシー、こだわりが見える、まさにそんなお店です。店舗は古い商家の昔ながらの蔵を上手に改装してあります。シェフの田邊真宏さんは、彼がまだ20代の頃からの長い知り合い。
今回この地への訪問の目的はヒカリヤの母体である扉温泉の明神館で身体をメンテナンスする事と、彼の料理を食べることだったのだけれど、本当に訪れたかいがあったと思います。
料理は。マクロビオ的なテイストがたっぷり。彼はクシ・インスティテュート・インターナショナルで学びマクロビオティック・アドバイザー免許を有している。私も20代の頃、マサチューセッツ州の久司道夫先生を訪ねて、美しく生きる為の生き方を学んだ。今回田邊さんと話して、あらためて実践したいと思った。(本当は日々実践すべきだったと思いますが)

ワインのセレクションも信州らしく個性的。地方にありながら、こんなお店の存在を支える豊かな松本の文化がうらやましい。
母屋は和食のお店ヒガシの建物で、国の登録有形文化財になっている重厚な商家です。

ルレ・エ・シャトー のメンバーです。

ヒカリヤ 

長野県松本市大手4-7-14
ニシ はナチュレフレンチ
ヒガシ は和食のお店です。
ニシ:TEL.0263-38-0186 ヒガシ:TEL.0263-38-0068
定休日:水曜日

ジャガイモ:Solanum tuberosum

おいも田舎で義父が作ったジャガイモ掘り。有機に拘った土でやっと今年初めての収穫。
昔から重宝されてきたこの野菜は、1530年頃にスペイン人によりペルーで発見され、その後まもなくスペインとイタリアに紹介されました。
フランスでは観賞用としてしか知られていませんでしたが、ヴァルネ博士によると18世紀にパルマンティエにより食用として紹介されたそうです。
最初のジャガイモにはえぐみがあり、パルマンティエは種まきの仕方を改良し品種を増やし、今日知られている多様な品種ができたそうです。
パルマエンティエは、ルイ16世の援助を受け様々な策略を練り、彼はパリの郊外(現在のポルト・マイヨ地区とグルネル地区)にジャガイモ畑を作らせ、人々の関心を得るために「昼間にこれ見よがしに見張りを付けることによって、夜の間に人々がこれを盗むようにとしむけた」と言われています。フランス人は良くジャガイモを食べます。我が家で良く焼くヴァルネ博士のジャガイモケーキのレシピをご紹介します。
→1㎏のジャガイモを蒸す。皮をむいてつぶし、塩少々を加え、大さじ2杯の小麦粉とこねる。
小麦粉を敷いた紙の上で丸く平たいガレット型にして、1時間オーブンで焼く。メイプルシュガーをまぶす。
意外と美味しく頂けます。
家庭での使い方:
‐皮をむいたジャガイモのゆで汁を使うと、銀食器を見事に磨くことができる。
‐絨毯の色をよみがえらせるには、まず掃除機をかける。ジャガイモ2個をすりおろし、熱湯に浸して2時間待つ。
それをろ過したもので、絨毯をやさしくこする。綺麗になります。

ほおずきでエイジングケア

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ほおずきは、日本では観賞用としての方が良く知られていますが、食用ほおずきは、ヨーロッパが原産。特にフランスでは良く栽培されています。
季節になるとお料理に良く使われています。日本では観賞用のほずきのイメージが根強いのですが、食用は様々な美と健康効果があります。
甘酸っぱく、フルーティーな香りがして以外に美味しいものです。
食用ほおずきには、ビタミンA(トマトの4倍)・ビタミンC・鉄分(トマトの2.5倍)・カロチン、イノシトールが豊富に含まれて、コレステロールの低下、動脈硬化予防、がん予防、病気の薬として用いられてきました。イノシトールは、細胞の成長促進に不可欠なビタミンB郡の一種であり、気分を落ち着ける作用や、脂肪の蓄積を防ぐ効果、そしてエイジングケアとしての老化抑制効果などがあります。
サラダに入れたり、甘さを楽しむ為にオーブンで焼いた物も美味しいです。
美容効果の成分が入っている為に様々な化粧品への配合が研究されています。
保湿、シワやたるみの改善に働きかけるほおずきパック
:生のほおずきを4粒潰します。それを乾燥して気になるお顔にパックとして塗ります。5分ほど置いて、洗い流して下さい。
これからの季節には保湿ケアとして最適です。ほうれい線の改善にもなります。