マダガスカルのバニラ

バニラ

マダガスカル産のブルボン種バニラビーンズが届きました。ヴァニラの香りで懐かしさが一杯になります。20年以上前にマダガスカルで収穫を見た事があります。マダガスカルのヴァニラは世界最高だと思います。勿論、オーガニックです。インド洋上に浮かぶ、世界で4番目に大きい島国マダガスカル共和国。
GDPの約29%が農業で、労働力の89%が農業部門に従事している農業大国です。マダガスカルと言えば、アロマの精油ではイランイランをはじめとして、沢山の芳香植物が生育しています。
バニラビーンズ、クローブ、シナモン、ターメリック、ブラックペッパーやピンクペッパーといった香辛料の生産は最も盛んで、特にバニラビーンズは、世界生産量の1位、2位を常に争っています。中でもマダガスカル産ブルボン種は、香気の主成分である「バニリン」の含有量が非常に高いことで有名です。熱帯生産地域のマダガスカルでは、バニラの自然授粉媒介をするミツバチがいないため、人工授粉が行われています。開花期間は1日程度しかないため、栽培農家は開花時授粉はひとつひとつの花に手で行います。収穫は完熟鞘をひとつずつ手摘みする為に多くの作業量がかかあり手間暇かかる仕事なのです。バニラの収穫は6月から行われて、収穫されたバニラはキュアリング(加工)されます。この写真のバニラは、熱水に4~5 分浸けて、その後に布で包み木箱保管(1週間)をします。布シート上に広げ天日乾燥(数時間)、布で包み日陰保管の繰り返しを1か月以上、長さ・色・割れによりソーティング(グレード分け)後、グレードごとに織編みネット棚に分別し天日乾燥を1か月して再ソーティングをしなければならない為、作業者の視覚・触覚・嗅覚によって熟練された生産者を必要とされています。色は黒いほど良く、長さは長いほど良い品で、保水率や香りが全てですから、とてもデリケートに扱われなければなりません。
マダガスカルブルボン種のこの香りは、優しくて、上品で、優雅で、心を温かくしてくれる一番の香りです。
私が使っているバニラの精油もそのマダガスカルのブルボン種から採油しますので、甘く幸せな香りのオイルが採れるのです。