レトロな食事

昨日は雨の中、上野の森へ美術館展を見に行ってきました。メトロポリタン美術館展と、チョコレート展を見て来ました。今回のMetのコレクションは、広く、浅くの入門編。さて、上野には行きたいB級グルメの店が沢山ありますが、夫の上野と言えば昔懐かしい精養軒だ!との一言で、何と今日は昼、夜、共に精養軒でのお食事となりました。精養軒は、明治5年に三条実美や岩倉具視の援助により、東京府築地にフランス料理の草分けとして、「西洋館ホテル」を創業。その後、「精養軒ホテル」に改名して、明治9年に、上野公園の開設に伴って、今の上野精養軒を開業したそうです。
公園内でも随一といわれる素晴らしい眺望を誇る社交場には内外の王侯貴族や各界の名士が集い、鹿鳴館時代には華やかな文明開化の一翼を担うステージとして脚光を浴びたそうです。明治の文豪がこよなく愛した伝統の味を今に受け継ぎ、創業以来、愛され続けてきた本格的フランス料理が何とも言えず、美味しかった。最近のフレンチに慣れている私としては、この伝統の味が懐かしい。小さいころ、両親に連れられ、上野動物園の帰りには、必ずここで食事をした思い出やら、桜の好きな母が、このメインダイニングの窓際の席で何度もお花見をさせてくれた思い出、などなど、とてもレトロな思い出があります。そんなメインダイニング『グリル フクシマ』のノスタルジックな味を堪能しました。カジュアルなヨーロピアンテイストの『カフェラン ランドーレ』では、スペシャリテでもあるハヤシライスのドミグラソースを楽しみました。お土産にはもちろん、名物のカレーです。