花梨(カリン)

晩秋をイメージさせる香の一つに花梨があります。
1、2個おいてあるだけで、金木犀を思わせるような素晴らしい芳醇な香りが部屋の中に漂います。
カリンはバラ科に属する落葉小灌木の果実です。早春に朱紅色の花をつけます。
実は固く、渋味が強いので生食には向きませんが、咳止め、痰、ぜんそくに効果があるとされ、お酒やハチミツに付け込んで、利用します。 果実同様、とてもよい香りがします。
ジャム、ゼリー、砂糖漬、カリン酒などに出来ますが、今年は蜂蜜に漬け込みます。
成分として、ビタミンCやリンゴ酸、クエン酸、タンニン、アミグダリンなどを含有しています。
果実の中にある褐色の種子に含まれる成分が、アルコールに漬けたり、熱を加えると加水分解してアーモンドや杏の種などの香りと同じ成分に変化し、咳止めとしてすぐれた効果を発揮します。漢方にも利用されていますので、これからの季節に最適な植物の薬です。