江戸の粋、日本の綺麗 東をどり

今年も春の風物詩『東をどり』へ行ってきました。1925年(大正14年)に建設された新橋演舞場、オープン当時から続く伝統の公演で、今年は第89回目。
新喜楽・金田中・東京吉兆・米村・松山・やま祢・wanofu.CLUB ― 料亭の食と旨酒を加えて、新橋演舞場を4日間限りの大料亭に見立てています。料亭の味と新橋の芸者衆による艶やかな踊りが楽しめます。この4日間は、一見お断り花柳界の門が開き、料理に芸能、書画、工芸、華道、茶道、建築など、日本の文化を堪能することができるのです。又、休憩時に母と私は芸者の点茶席を楽しみ、夫はドンペリニヨンと合せた和の肴に楽しむ一時でした。
長唄と清元から演目が選ばれる序幕、小唄や民謡など音曲をテンポよく展開する二幕目、そして東をどりの見所の毎年恒例のフィナーレ。
暗転の闇に響くしょう盤の音からころあいを計って灯が入ると背景は一転、料亭の大座敷の場。
芸者衆がそろいの引き着で並んでいます。口上から客席を巻き込んで手締め、間髪無しで三味線から始まる踊りは、俗曲「さわぎ」の節に乗せた東をどりフィナーレの唄。途中、芸者衆が客席へ手ぬぐいを撒き、幕となりました。今回は、撒いた手ぬぐいが私のところに落ちてきて、嬉しかったです。